よくあるご質問

みなさまから頂いた質問を「原因・症状」、「治療・対処」、「運動・予防・そのほか」の3つのカテゴリにわけて掲載しています。

  • 事故で膝を裂傷後、正座やしゃがみこみができません。どうしたらよいでしょう。

    2年くらい前、交通事故で膝を強打し膝上を裂傷してから正座やしゃがむことができなくなりました。どんな対応をしておけばいいのでしょうか。(68歳 女性)

    正座などをできない原因が痛みなのか、ひざ周囲の組織の拘縮(こわばり)なのか不明ですので明確なことは言えませんが、先ず主治医に相談することが大切です。また、ひざを深く曲げる動きはひざに大きな負担となりますので控えた方がよいでしょう。座布団をイスに、ふとんをベッドに、トイレを洋式にするなど正座やしゃがむ動作をしないですむよう、生活環境を見直すこともお勧めです。このホームページの「ヒアルン君に学ぶ!日常生活の工夫」も参考にしてください。

  • 定期的なヒアルロン酸注射でひざの痛みはなくなったが、時々腫れや違和感を覚える。どうすればよいでしょうか。

    数年前から左膝が痛く、昨年6月から整形外科に通院しています。初めは週に一度のヒアルロン酸注射、その後は2週間に一度の注射です。今は痛みはありませんが、時々腫れたり違和感があったりします。随分長くヒアルロン酸の注射をしていますがこんなものなのでしょうか。(48歳 女性)

    相談者は変形性ひざ関節症の治療中で、定期的なヒアルロン酸注射により痛みなどの症状は改善していると推察します。ひざに腫れや違和感が生じたときの状況やひざに大きな負担がかかる動作の有無などを主治医に伝え、対処法を相談するとよいでしょう。日常生活においてもひざへの負担を軽減する工夫をすれば、さらなる症状改善も期待できると思います。

  • 半年前からひざの痛みが再発。長時間起立後、ひざの裏側に痛みを感じます。対処法は。

    2年ほど前、右ひざ内側の痛みが続き、整形外科でレントゲンやMRIによる検査を受けたのですが、そのときは原因が特定できずに湿布で対応しました。しばらくすると痛みも取れて順調だったのですが、半年ほど前からまた右ひざが痛みはじめました。屈伸や正座をすると違和感があり、長時間立ち続けると右ひざの裏側だけに痛みを感じます。触った感じに左右の差はないと思うのですが、何か対処法はありますか。(45歳 女性)

    長時間起立後ひざの裏側が痛むこと、ひざを深く曲げた際に違和感があること、しかし触った感じひざ裏に腫れや異常なふくらみがないことから、筋肉の疲労や半月板の損傷、変形性ひざ関節症などによる痛みが考えられます。ひざの痛みの原因が2年前とは違う可能性もありますので、整形外科医師に相談することをお勧めします。

  • ヒアルロン酸注射で腫れは引きましたが、歩行中にズキッと痛みを感じます。今の治療で治りますか。

    現在、週に1回整形外科に通って、ひざの水を抜き、ヒアルロン酸を注射しています。腫れは引いてきましたが、時々、歩行中に一歩前に足を踏み出すとひざにズキッと痛みが走ります。この痛みの原因は何でしょうか。今のままの治療法で治るのでしょうか。(49歳 女性)

    ご相談の内容から現在、変形性ひざ関節症の治療中と察します。ひざの炎症は改善しているようですが、ズキッとする痛みの発生頻度が増えているようであれば、主治医に症状を伝え、治療法について相談してください。

  • ひざへのヒアルロン酸注射はいつまで続ければよいですか。

    現在、整形外科に通って週に1回、ヒアルロン酸の注射を両ひざに打っています。この治療はいつまで続ければよいのでしょうか。(64歳 男性)

    ヒアルロン酸注射は原則として週1回の間隔で連続5回行います。その後はひざの痛みや炎症など症状の改善度合いをみて、医師の判断で注射を続ける場合もあります。相談者は変形性ひざ関節症の治療中と思いますが、現在の医療技術ではすり減ったひざの軟骨を元に戻すことはできません。そのため、治療ではひざの痛みや炎症の軽減とともに軟骨のすり減りを抑え、病気の進行を遅らせることが大切です。今後の治療に関しては、他の治療も含め、主治医とご相談ください。

  • ひざの痛みはヒアルロン酸注射だけで治りますか。

    2か月ほど前から正座ができなくなり、立ち上がるときに痛みを感じます。整形外科を受診したら使い過ぎと言われました。水を抜いてヒアルロン酸注射をしてもらったら少し楽になったような気がしましたが、このまま注射のみの治療で治るのでしょうか?(65歳 男性)

    相談者は変形性ひざ関節症の治療中と思いますが、ヒアルロン酸注射で症状が改善しているならば、ひざ周りの筋肉を鍛える運動療法を組み合わせてもよいでしょう。すり減った軟骨を元に戻すことは現在でも難しく、風邪のように完治はできません。そのため、治療ではひざの痛みや炎症を軽減し、軟骨のすり減りを抑えて病気の進行を遅らせ、日常生活での支障を減らすことが目標となります。

  • 石段をのぼる時、ひざの外側が痛みます。どの診療科に行けばよいですか。

    普段の歩行は何ら違和感や痛みがありません。しかし神社などの石段を昇降する際、おりる際は問題ないのにのぼる時は右ひざ外側部分がピリピリ痛む感じがして、途中で止まることがしばしばあります。関節部や神経など原因不明につき、診察先の科目を教えてください。(67歳 男性)

    石段をおりる際には痛みがなく、のぼる際にひざの外側が痛むことから腸脛靭帯炎ちょうけいじんたいえん (ランナー膝)の可能性が考えられます。この病気は腸脛靱帯ちょうけいじんたい というひざ関節の外側にある靭帯が、ひざ関節に伸びる太ももの骨の部分と擦れることで炎症を起こすもので、ひざの外側が痛みます。先ずは整形外科を受診するとよいでしょう。

  • 夜間にひざが痛み、階段の上り下りや立ち上がるときに痛みを感じます。湿布薬で対処しているのですが、大丈夫でしょうか。

    1週間ほど前より夜間に右ひざが痛み、その後階段の上り下りや椅子から立ち上がる時に痛みを感じるようになりました。歩行には問題がありません。湿布薬を貼り対処しているのですがこれで大丈夫でしょうか?(23歳 男性)

    そのひざの痛みがすぐに治まるものか、長く続くものかは診察をしてみないとわかりません。数日の湿布での対応で改善しないのであれば、整形外科を受診した方がよいでしょう。

  • ひざに違和感がありますが、痛みが出るときと出ないときがあります。このままにしておいても大丈夫でしょうか。

    数年前から右ひざの内側が引っかかる感じで痛みが出ており、18才の時に左ひざ半月板の手術をした時に症状が似ています。痛みがでる時と、そうでない時があります。走ったり、長い時間歩いたりした時はいつも痛みますが、日常的には問題ないので、そのままにしておいてもいいでしょうか? 左ひざには、たえず違和感を感じます。(44歳 男性)

    日常生活に問題がないからといって、ひざの痛みをそのまま放っておくことは、症状を悪化させることにもつながります。ひざの状態を確認するためにも、整形外科でレントゲンやMRIなどの検査を受けることをお勧めします。

  • 高齢の母はひざの軟骨がなく、手術を勧められましたが、もっとよい治療法はないのでしょうか。

    80歳の母のことですが、ひざの軟骨がなくて不自由しています。手術になかなか踏み切れず、鍼やマッサージでしのいでいます。金属を入れる手術を勧められたのですが、もっとよい最先端の治療はないのか教えてください。(51歳 女性)

    変形性ひざ関節症の治療は、「運動療法」「薬物治療」「外科手術」のような当サイトで紹介している治療法以外にはありません。しかし手術療法で使う人工関節は改良が重ねられ、また手術方法も進化しています。手術には抵抗感があると思いますが、医師と十分に話し合い一番良い方法を選びましょう。

  • 以前、変形性ひざ関節症になりましたが治療で治りました。最近、歩き初めに違和感を感じますが、以前ならった運動で自然になおすことはできませんか。

    2〜3年前に変形性ひざ関節症になりましたが、水を抜くなどの治療をしているうちに自然と治っていました。しかし、1〜2日前より水がたまり、歩き始めに違和感を感じるようになりました。以前習った運動などをして自然に治すことは可能でしょうか? 前回の治療の際も、最後の方にはまだ少し腫れも残っていたのですが自然に治り、その後2年ほどは変形性ひざ関節症は完全に治っていたような感じです。(57歳 女性)

    変形性ひざ関節症にかかると、治療や運動などによって痛みや症状が治まることはありますが、ひざなどの傷んでしまった軟骨は残念ながら元に戻りません。初期の段階であれば、ストレッチや運動などのトレーニングで症状が改善します。痛いときだけではなく、継続的に運動することがとても大切です。痛みが再発したのであれば、なるべく早くにかかりつけの整形外科医師に相談することをお勧めします。

  • 動作時は痛みませんが、安静時にひざが痛みます。何が原因でどのような治療があるか教えてください。

    3、4年前より左ひざの内側が痛くなりました。階段の上り下りや歩行時の痛みではなく、安静時に痛みがあります。キリキリと針で刺されるような痛みで、患部をなでていると数分で改善します。最近はこの頻度が増加してきました。痛い時に触ると押せないくらい痛みますが、普通の状態ですと全然痛みません。1日に4、5回起こります。なお、腰痛もあります。何が原因で、どのような治療があるのか教えてください。(62歳 女性)

    ひざの痛みの原因については、医療機関で詳細に調べてみないとわかりません。「階段の上り下りや歩行時の痛みではなく、安静時に痛みがある」ということですので、診察の他に血液検査、X線検査、MRI検査などが必要です。なるべく早く整形外科への受診をお勧めします。
    治療方法は医療機関での診断結果よって異なりますが、本サイト内の「どんな治療方法があるの?」も参考にしてみてください。

  • 2か月前からひざが痛み、日常生活に不自由を感じています。このまま悪くなって歩けなくなるのでしょうか。どうすればよいですか。

    今まで全くひざ痛はなかったのに2か月ほど前から、まず右ひざ、しばらくして左ひざも痛くなりました。正座ができなくなり和式トイレも使えなくなってしまいました。歩行はできますが、椅子に掛けていて立ち上がる時、起床時ふとんから立ち上がる時、掃除等していてしゃがむ動作が必要な時、痛くて日常生活に不自由を感じるようになってしまいました。この状況はさらに加速し歩けなくなってしまうのでしょうか?運動は今まで特にしたことがありません。どうしたらいいでしょうか?(64歳 女性)

    ご質問戴いたひざの症状から変形性ひざ関節症の可能性もありますが、急激に症状が悪化していること、両方のひざに同様の症状が出ていること等も考慮すると、関節リウマチなど他の疾患である可能性も考えられます。
    このような症状を放置しておくと、痛みの悪化とともにひざ関節の軟骨の破壊も進んでしまいます。早急に整形外科を受診し、詳しく検査して適切な治療を開始することをお勧めします。

  • ひざに骨棘があり、日によって痛みます。緩和法を教えてください。

    左右のひざの前部分に骨棘こつきょく があります。左右ともにひざの隙間はほとんど狭くなっていないので、サポーターも必要ないそうですが、日によって痛みます。この痛みの緩和法を教えてください。(65歳 女性)

    骨が変形してできた左右のひざの前部分に 骨棘こつきょく は、痛みの原因となることもあります。サポーターは痛みのあるときに使用すると、ひざを守ってあげるのに効果があります。痛みのないときには、ストレッチや筋肉を使うトレーニングを行うことが大切です。また、薬により痛みを緩和する方法としては、消炎鎮痛薬など痛みを抑える内服薬や湿布の使用、ヒアルロン酸を関節内に注射する方法があります。その他の方法としては、ひざの負担を軽減するサポーター、足底板、ひざ装具などを使用する方法などがあります。整形外科医師と相談のうえ、自分の症状に合った方法を選ぶとよいでしょう。

  • ひざに水がたまり、水を抜くと楽になります。水を何回も抜いても大丈夫でしょうか。くせになりますか。

    左ひざに水(関節液)がたまり、正座しにくくなり、水を抜くと楽になります。5〜6kmウォーキングした後に水がたまった感じになります。こういうときは何回でも水を抜いたほうがよいのでしょうか。くせになりますか。(78歳 男性)

    水を抜いても、またたまるのは原因となる炎症が改善していないためと考えられます。まず、治療としては炎症をとることが大切です。水は何回抜いてもくせになることはありませんので、つらいときには水を抜いてもらいましょう。

  • 梅雨のせいでひざが急に痛み出しました。病院には行かず、湿布、痛み止め、体操で様子をみています。このような対処で治りますか。

    今まで良くなっていた左ひざが梅雨の気候のせいか急に痛み出しました。医者には行っていません。湿布、痛み止めの薬や体操で、様子を見ようと思っています。今のお薬は昨年いただいた痛み止めと胃薬を飲んでいます。(80歳 女性)

    ひざの痛みは、自己判断で対処している間に症状を悪化させる可能性があります。まずは、痛みの原因を調べるために、お近くの整形外科を受診し、医師に相談してみましょう。 また、昨年処方された痛み止めを飲んでいるということですが、あらためて医師の指示のもと、現在のひざの痛みの原因に適した薬を使用するようにしましょう。

  • 関節の水は抜かない方がいいというのは本当でしょうか。

    関節に水がたまっています。関節の水は抜かない方がいいと聞いたのですが、本当ですか?

    関節に炎症が起こると関節液がたまります。この関節液の中には炎症を引き起こす原因となるものや軟骨を壊す物質が含まれています。関節に多くたまった水は原則として1週間以上間隔をあけて抜くほうがよいと言われています。

  • ひざが痛いのでいつも湿布や氷で冷やしていますが大丈夫でしょうか。

    ひざが痛いので、いつも冷たいシップや氷を使って冷やしています。だいじょうぶでしょうか。

    炎症による痛みであれば、ひざを冷やすのは正しい選択です。しかし、炎症がないときは血行をよくするために温める方がよいと言われています。このように同じ「ひざの痛み」でも原因によって対処が違います。一度整形外科を受診して、ひざの状態を診てもらってはいかがでしょうか。