フレイルってなに?

増加している「フレイル」って? 外出が少ない方は要注意!

2019年末以降、コロナ禍により私たちの生活は大きく変わりました。そんな中、注目されているのが「フレイル予防」です。

フレイル(frailty)とは、年齢とともに心身の機能が衰え、回復能力が低下した、「健康」と「要介護」の中間の状態のことです。

65歳以上の日本人の8.7%がフレイル、フレイルの一歩前の段階である「プレフレイル」は40.8%と報告されています 1)

コロナ禍の自粛生活や在宅勤務が中心となった現在、フレイルが進行しているといわれています。

介護が必要にならないためのフレイル予防

フレイル予防は、からだと心の両方のアプローチが大切

運動不足はフレイルのリスクを高めてしまいますが、他にも友人との接点が薄くなってしまったり、痛みで趣味が十分に楽しめなかったりすることでも、フレイルに陥りやすくなってしまいます。

「健康」が身体だけでなく精神的・社会的にも良好な状態であることと同じように、「身体的フレイル」「社会的フレイル」「精神心理的フレイル」などと、フレイルにも様々な側面があるからです。

フレイルは、早期に発見して適切に対処することで、再び健康な状態に戻りやすいといわれています。

一方、「要介護」の状態に陥ってしまったら、再び健康な状態に戻るのは難しいものです。介護が必要な状態まで心身が弱ってしまう前に、対策や予防をおすすめします。

フレイルリスク度をチェックしてみよう!

上に掲載した基本チェックリストの回答の合計点数から、からだの状態の目安を知ることができます 2)

       [合計点数] [からだの状態の目安]

          1~3点         健康

          4~7点        プレフレイル

          8点以上       フレイル

基本チェックリストで8点以上の場合、フレイルに該当する割合が高いと報告されており 2)、フレイルに該当した場合は3年後までに要介護になってしまうリスクが高くなると報告されています 3)

おうち時間を充実させてフレイル回避!

おうちでできるフレイル予防はたくさんあります

ひざが痛くて運動や外出が頻繁にできなくても、生活の中でフレイルの予防や健康維持の対策を行うことができます。

下にフレイルを予防するためのアイディアを掲載しました 4)

楽しそうだと思うことや生活の中に取り入れやすいことを、ぜひ実践してみてください。

1) 荒井秀典監,佐竹昭介編『フレイルハンドブック 2022年版』ライフ・サイエンス (2022)

2) 島田裕之編『フレイルの予防とリハビリテーション』医歯薬出版株式会社 (2015)

3) Murayama H, et.al., Arch Gerontol Geriatr. 91,104220 (2020)

4) 飯島勝矢『虚弱・サルコペニアモデルを踏まえた高齢者食生活支援の枠組みと包括的介護予防プログラムの考案および検証を目的とした調査研究 : 平成26年度総括・分担研究報告書 : 厚生労働科学研究費補助金長寿科学総合研究事業』 (2015)

   楽しみながらフレイル予防をしましょう!